粉瘤
- 2024年8月1日
- お知らせ
みなさんこんにちは。猛暑が続いていますが体調はいかがでしょうか。
こまめな水分補給を行い、塩分も適度に取りながらこの季節を乗り越えていきましょう。
さて今月は粉瘤についてのお話をしたいと思います。
粉瘤は体のいろいろなところにできる可能性がある良性の皮膚腫瘍です。
皮膚に袋状の構造物ができてしまい、袋の中に脱落した角質や皮脂がたまって徐々に大きくなります。
多くの場合、皮膚が盛り上がったやわらかいしこりとして現れます。しこり(腫瘍)ですので自然治癒はなく、内部の角質が増えるにつれて少しずつ大きくなり、ときには数cm以上になることもあります。ふくらんだしこりの中央の開口部が黒い点としてみえることがあり、強く圧迫されて開口部が破れた場合、不快な臭いのする角質が排出されることがあります。
<治療>
治療は主に手術による腫瘍切除です。ただし炎症を起こす場合もあり、その時は局所麻酔をして皮膚を一部切開し、たまった膿をできる限り出します。さらに必要に応じて抗菌薬・痛み止めの内服を行います。炎症が治まった後は残った腫瘍の範囲および傷の状況に応じて手術や追加の治療をすることもあります。
<予防>
粉瘤の原因は明確になっていないため、基本的に予防法はありませんが、様々な皮膚疾患に共通することとして、皮膚を清潔に保つことは大切です。また、膿を無理矢理出したりすると炎症を起こすことにもつながるため、いじらないようにしてください。炎症がなかったとしても一度病院に受診することをお勧めします。